Please Please Me / The Beatles ー 歌詞のノリが中高生のそれなんだけど

 

記念すべき1バンド目はビートルズです。

ベスト盤は繰り返し聴いていた時期がありましたが、

ファーストアルバムのPlease Please Meから順に聴いていきたいと思います。

 

 

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1曲目のI Saw Her Standing Thereのカウントから勢いよく始まるこのアルバムですが、

勢いで押してくる曲は意外と多くはなく、バランスよく心地よく最後まで聴けました。

 

個人的に2曲目のMiseryと3曲目のAnnaとかのしっとりした感じが好きです。

Annaのギターリフとか南国みがあっていいですね。

 

 

数回通しで聴いてもやっぱりタイトル曲のPlease Please MeとLove Me Do、ラストのTwist and Shoutは口ずさみたくなる名曲です。

みんなでコーラスしてるのがイイですよね。

和訳すると"イイコトしてくれや"と"愛してくれよ"なんだけれども。

 

 

 

で、タイトルの件ですが、歌詞を読んでみて思ったのが

めちゃくちゃストレート。

日本人のモテない設定で歌うロックとは違って、モテる前提で歌詞書いてますね。

なんてたってアイドルですから。

 

 

"恋しちゃったぜ" "愛してるぜ" "君しかいないんだぜ" というアッパー系の詞か

"別れちゃってみじめだぜ" "別れたけど愛してるぜ" というダウナー系の詞ばかり。

 

 

ビートルズが会いたくて会いたくて震えるとか英詞で歌ってても当時の女性ファンはうれしい悲鳴をあげることでしょう。

下の動画をみればわかるように、ファーストアルバムからめちゃくちゃアイドルなんですよ。

 

 


The Beatles - I Saw Her Standing There (live)

 

 

これだけ女の子にキャーキャー言われるようなバンドじゃこんな歌詞書きますわな。

 

マーケティングとしてターゲット絞ってやってたんでしょうか。鶏と卵どちらが先かわかりませんね。

しかしこのバンドが後々レジェンドへ成長するとは、にわかに想像がつかないです。

 

もう一つ歌詞の話で、11曲目のDo You Want to Know a Secret

このタイトルを見て私はCan You Keep A Secret

を思い出しました。どちらのSecretもだいたいおんなじ内容っぽい。

 

 

 

そしてこのアルバム、全14曲中6曲がカバー曲なんです。

今としては珍しいですが、当時はそういうものだったのでしょうか。

Boysのパッシュワ!パッ!パッシュワ!のコーラスとリンゴのボーカルとか

Taste of Honeyのフォークとかカントリーぽい感じとか好き。

 

 

カバーしてる曲の雰囲気はビートルズのオリジナルのそれとは異なり

もう一昔前の歌謡曲っぽかったり、雰囲気がある曲が多い気がします。

Twist and Shoutとかはすごいジョンレノンでしっくりくるんだけど。

 

 

 

最後に、有名曲を除いたこのアルバムで私が一番好きでオススメしたいのが

13曲目のThere's a Place です。

 


The Beatles - There's A Place

 

 

他の曲がラブラブラブラブ連呼してるような中で

冒頭のハーモニカから、アップテンポな中に寂しさを感じさせる。

 

Aメロで悲しくなった時に行く場所があるんだ

ってちょっとポップに歌ってたと思ったらいきなりAメロがサビになって

"それはぼくの頭の中さ"と続きます。

 

曲調も展開も歌詞も1つだけ異色に感じました。

最初のポップな雰囲気が強がってるようで余計に寂しさが深い。

ジョンレノンの曲なんですが、最終的にLet it be や Across the Universe

到達してしまうような可能性が感じられます。

 

 

 

まとめますとファーストアルバムにしてはかなりの完成度なのではないかと思います。

そもそもアイドルなんだし、それにしてはって感じですかね。

あと数枚のアルバムはこのノリが続くっぽいですが、今後の音楽性の発展が楽しみです。