The BEATLES ( White Album ) Disc 2 / The Beatles ー みんな好き勝手やりすぎてビートルズ愛がないと聴けない上級者向けのアルバム

 

後半13曲のレビューです。合計30曲、疲れました。

 

f:id:okinoikura:20180920062906j:plain

 

 

1. Birthday

 

聴き覚えのあるノリノリなイントロのギターリフに、どっかに元ネタがある曲かな?と、調べてしまいました。が、志村けんのバカ殿で使われてたみたいですね。

ポールが新しいバースデイソングにしようと意気込んで作った曲らしい。

Disc 1 と同様1曲目がノリノリなロックンロールなところがホワイトアルバムのいいところだと感じています。

 

 

2. Yer Blues

 

1曲目でハッピーバースデイいうてたのに、寂しい、死にたい、っていうジョンの曲。

久しぶりにジョンらしさ全開でかっこいい。個人的には好きです。イタいセリフもジョンがしわがれた声で歌うと良いですね。

歌詞はインドでの失望とオノ・ヨーコへのラブソングということらしい。

 

 

3. Mother Nature's Son

 

ポールが他のメンバーが帰った後にこっそりつくったアコースティックナンバー

今でもソロ活動が活発なことからも、一人で好きなことがやりたいんだなっていうのが窺えます。

自然に囲まれて歌うを歌う、文字通り牧歌的な内容な曲。Disc 1 の Blackbird と対になっている印象です。

 

 

4. Everybody's Got Something to Hide Except Me And My Monkey

 

タイトルが長い。My Monkey って下ネタかと思いきや 猿=日本人=オノ・ヨーコ のことらしい。またオノ・ヨーコへの曲ですよ。

カモンカモン連呼するジョンがかっこいい。ジョンはサイケからロックへ回帰しましたがお似合いですよね。

 

 

5. Sexy Sadie

 

ジョンが当時傾倒していた教祖マハリシに失望し、彼をセクシーな女性に見立てて批判した曲。

妖しく悲しい雰囲気の曲。本当に失恋の歌みたい。

マハリシに失望してつくった曲も多いですね。もしかしたら宗教家も美人局も同じようなことをしているのかもしれない。

 

 

6. Helter Skelter

 

激しい曲。ポールがこれまでで一番ハードな曲を作ろうということでつくったらしい。後の HR / HM 界隈にもかなり影響を与えたそう。

ポールボーカルのシャウトとかギターサウンドとかかなり重たいんだけど、リンゴのスネアの音が相変わらずポスって感じでかわいい。

フェードアウトとフェードインを2回繰り返した後、指にマメができた!とシャウトするリンゴがかわいい。

 

 

7. Long, Long, Long 

 

ジョージのラブソング。相変わらずストレートな内容。以前より綺麗なメロディーを歌えるようになった。ジョージのことになると批評したくなってしまう。

最後にインドみがかったサイケっぽい要素が入るのも相変わらず。

リンゴのドラムが Helter Skelter よりヘビーなのはなんでなんだぜ??

 

 

8. Revolution1

 

シングルやベストに収録されている Revolution のテンポが遅いバージョン。

テンポが遅すぎて演奏をこなしきれてない印象。通常バージョンの方が好きです。

この記事の最後に Revolution のライブ映像を貼っておきます。

 

 

9. Honey Pie

 

ポールがピアノを弾き、ジョージがベースを弾いている、ポールの物語風の曲。

Mother Nature's Son もなんですけどポールおっさんくさい曲好きですよね。

Yesterday とか Blackbird とかハマると良いんですけど。

Disc 1 の Wild Honey Pie とはあまり関係なさそうです。

 

 

10. Savoy Truffle

 

Savoy Truffle というフランス産のキノコを食べたら他のお菓子は食べられなくなっちゃうという、ジョージにしては珍しくかわいい歌詞の曲。

曲調もボーカルもかわいらしいんだけど、ギターサウンドにはこだわってるのかかっこいい。

ジョージのイメージって皮肉屋とインドだったけど、少し可愛げがあって好感が持てるようになったかも。奥さんも可愛い金髪美女だし。

 

 

11. Cry Baby Cry

 

誰も赤ちゃんの泣き声には敵わないというジョンの曲。

個人的にはジョンのオギャりが漏れ出ちゃってる気がしてます。

ラストで、次の曲か?ってくらい曲調が変わって、”僕を元いた場所に連れて行って”、って歌うところがあるんですが、そこがなんとも切ない歌い方で良いです。

もしかしたらインドの瞑想修行に嫌になっちゃったジョンの心の声かもしれませんが。

 

 

12. Revolution 9

 

ジョンの8分22秒にわたる前衛的音楽作品。ピアノやSEや人の声が、ごちゃごちゃにミックスされています。絵画的といえばそうかもしれないけど。

12曲目にしてこの曲をまともに聴こうとするのはあまりにヘビー。ビートルズ愛が足りないと聴けない。

こういう曲をアルバムに収録したバンドって前例がないんですかね?ピンクフロイドも一応バンドサウンドな気がする。

 

 

13. Good Night

 

訳の分からない Revolution 9 を聴かされた後に待っていたのは、これはビートルズのアルバムか??と思うほど訳が分からないくらいきれいなオーケストラの曲。

ジョンが息子のジュリアンに向けてつくった子守唄らしいんですが、豪華すぎる。

Roll Over Beethoven とかカバーしてたけど、ビートルズのみんなってなんだかんだこういうオーケストラの曲とか好きそうなんだよな。

自分もこの曲好きです。ホワイトアルバム疲れが一気に癒されます。

 

 

 

 

 

 

30曲レビューして分かりましたが、ホワイトアルバムビートルズ上級者向けです。

インド瞑想修行での疲れなのかインスピレーションなのかわからないアイディアや、メンバーの分裂、仲違いがアルバムににじみ出ています。

各メンバーやバンドに対するビートルズ愛を十分育んだうえお聴きください。

 

 

 

 


The Beatles - Revolution