Abbey Road / The Beatles ー いい映画を一本観終えた後の聴後感、円熟した彼らの最終傑作

 

と、タイトルからベタ褒めで始まります。 

 

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前々回の White Album 前回の Let It Be をはるかに超えてくる良さを感じました。

悪く言うと、White Album はバラバラだし、Let It Be は単調…

その流れをひっくり返すかのようにストーリー性のあるアルバムにまとまっています。

 

 

 

1. Come Together

 

かっこいいよな。色々調べてもあらためてかっこいい。このHMとも違う妖しく重たい感じ。あんまり語りたくなくなるかっこよさ。

歌詞も意味わかんないしオルガンもギターもドラムもベースもかっこいい。

冒頭のジョンのシュッは shoot me と言っているなんて皮肉な説もあるそうで…

 

 

2. Something

 

これ調べるまでジョージの曲だってわからなかったよ。ポールが歌ってるのかと思った。関係各所でジョージ会心の出来!と絶賛されていますね。

ジョージのギタープレイがこの曲の柱になってるくらい良い。

歌詞はいかにもインド+女って感じでジョージなんですが。インドと女が醸成されて良い曲と詩ができたって感じです。

 

 

3. Maxwell's Silver Hammer

 

これはいかにもなポール曲。When I'm sixty-four っぽい。んだけど

Maxwell と言うキチガイ医学生がポップにハンマー殺人を繰り返す物語となっています。リンゴのハンマー音がかわいい。

これも調べるまで、またポールはのどかな曲を作るなあと思ってましたが、トムとジェリーハッピーツリーフレンズを彷彿とさせますね。

 

 

4. Oh! Darling

 

サビのシャウト風に歌うのがムーディでかっこいい。黒人のヒューマンドラマ系の映画で使いたい。ポールは黒人がやりそうな歌い方も本当に上手だな。

 

 

5. Octopus's Garden

 

リンゴのボーカルが本当に好き。リンゴの曲も本当に好き。

この曲、バンド内で喧嘩してリンゴが出てっちゃった時に作った曲なんですよ。タコが海の底のタコ庭に逃げる歌。かわいいですよね。

 

 

6. I Want You ( She's So Heavy )

 

ここで7分47秒にもわたるジョンのヨーコへのラブソング。後期では毎回恒例ですね。この曲調でラブソングってジョンがヘビーすぎるわ。

この曲はポールのベースがよく耳に入ってくる印象です。かっこいい。

Hey Jude のような曲構成ですが、この曲の場合ひたすら重たく暗くなって行きます。しんどいです。

 

 

7. Here Comes the Sun 

 

突然の夜明け。この曲もポールかなと思ってたらジョージでした。好きな曲。

それにしても1曲目からここまでの曲の流れが完璧なんですよね。とてもドラマチックで

 

 

一応6曲目の I Want You までが A面で、Here Comes the Sun から B面として物語が再び始まるような感覚です。自分的には6、7は通しで聴いて8から仕切り直したい

ということでここで ビートルズメンバーが嫁とイチャつくだけという Something の MVを。

 

 

 


The Beatles - Something

 

 

 

ここからの曲は1曲1曲がどうというより、ラストまでの流れを一息に感じていただきたいです。逆に曲単体での印象があまりない。

 

 

 

8. Because

 

夜明けから突然暗雲が立ちこめる流れ。3人のコーラスとハープシコードのハーモニーが不思議な気持ちにさせてくれます。

歌詞もとても良い。

 

 

9. You Never Give Me Your Money

 

ピアノから始まるバラード、そこからロック調な展開に変わり、また別のロックンロールへ、最後は Sun King へのつなぎとなるコオロギの SE 入りの不思議な BGM

という一般的な曲というよりメドレーという感じの曲。

歌詞はポールがアップル社への不満を綴った内容らしいですが、あまり歌詞を感じない曲の内容と構成です。

 

 

10. Sun King

 

コオロギの SE とイタリア語やスペイン語がごちゃ混ぜになった歌詞が特徴的。

脳の周波数が確実に低下してる、ふわふわしてイキそうになる曲です。

Here Comes the Sun と Sun King が同じアルバムにあるのが面白いですよね。

 

 

11. Mean Mr. Mustard

 

Sun King から続けてポップな感じのジョンのロック曲。

Sun King と特に関係はないみたいですが、下賎なマスタードおじさんということで落差が面白いです。

 

 

12. Polythene Pam

 

続けて、アップテンポなロック曲。ジョンがポリエチレン( Polythene )の袋をかぶった女のことを題材にして作った曲らしい。

 

 

13. She Came In Through the Bathroom Window

 

いつの間にかこちらの曲へ。通しで聴いてると別の曲かわからなくなる。

この曲はポールが風呂場から空き巣に入ったきた女性のことを題材に作ったらしい。

 

 

14. Golden Slumbers

 

ここで調べるまで Golden Slumbers ってなんのことだか知らなかったんですが、Slumbe って眠りって意味なんですね。

ポールお得意のピアノバラード。この流れでやられるといつも以上に感動が大きいです。

歌詞は16世紀くらいに書かれた歌集から。

 

 

15.  Carry That Weight

 

これも Golden Slumbers からいつの間にか始まってるパターン。

Boy , carry that weight a long time って4人でコーラスするところがあるんですが

ぼくは Boy なのでグッとくる。彼らが Boys だった頃から背負ってきた重荷を感じます。そしてその重荷から解放されて…

 

 

16. The End

 

タイトルまんま。彼らの終わりの曲。

リンゴ初めてのドラムソロ、そしてオーケストラにみんなのコーラスで盛大にラストを飾ります。

 

 

17. Her Majesty

 

あたかもエンドロール的な、ポールお得意の弾き語り。切なさが募ります。

が、ポールはここからめちゃくちゃソロ活動するんだよな。

 

 

 

と、ラストは駆け足でしたが、このアルバムの後半は1曲1曲が繰り返しがない上に、1曲内で構成が変わったり、時間も短く曲間が空かないので

ラストまで一気に惹きこまれます。

 

解説するのが無粋に思えるような内容で、黙って通しで聴いてみろ、と。

 

自分の場合ファーストアルバムから1枚ずつレビューしてきたので感動もひとしおですが、リアルタイムで追いかけてた人たちにとってはたまらなかったでしょうね。

 

 

 

 

 

…もう日本のメロコアとか聴きたい。

 


The Beatles - The End (Remastered)

Let it Be / The Beatles ー 原点回帰してタイトル通りあるがままの滋味深いバンドサウンド

 

リボルバーに始まりサージェントなどで派手な音楽をやり尽くした挙句、

前作のホワイトアルバムでは各メンバーが好き勝手に曲をつくりました。

その結果ずいぶん落ち着いたようにみえる今作。

 

 

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でも内情はすでにバラバラだった模様。

ポールの提案で無理やり、以前のようにオーバーダビングなしのバンドサウンドでレコーディングしたものがアルバムになったようです。

ちなみに最後にレビューするの Abbey Road なんですけど、発売順はこちらが後です。

 

 

通しで聴くと良くも悪くも地味で滋味深いアルバムだなと感じます。

まあ地味なのは音像だけで、構成や曲調は起伏があってサラッと聴けます。

中期の派手さがなくなり、初期のサウンドをより成熟させたイメージです。では

 

 

 

1. Two of Us

 

これはジョンとポールの歌なのかな?すでに分断を感じさせる。

他人が苦労して稼いだ紙切れを使ってもどうしようもない、家に帰ろうと歌ってます。

フォークロックっぽくて牧歌的なんですが、疲れ切ってますね。

1曲目にしてはゆるっと始まる印象。

 

 

2. Dig a Pony

 

1曲目もそうですけど、ジョン冒頭にセリフ入れるの好きだな。

それにしてもこの曲名がエグめの下ネタに聞こえるのはぼくだけでしょうか?

パワポケ6しあわせ島編のヤギを思い出してしまった。

 

…しょうもない話は置いておいて好きな曲です。曲も歌詞も好き。

なんだかんだ All I want is you なんだよ、ってとこがヨーコにどハマりしてたジョンらしい。

そのあたりの価値観は初期の頃と変わらないかもしれない。

 

 

3. Across the Universe

 

めちゃくちゃ好きだしめちゃくちゃいい曲だと思う。

ギターサウンドとジョンのボーカルの浮遊感と Jai Guru De Va Om でイケます。

ジョンはインドの宗教にハマった後、Sexy Sadie 書いて失望して、この曲で

Nothing's gonna change my world って言ってるけど

もはやジョンが教祖だし、ジョンは世界中の人の世界を変えまくっているとぼくは思います。

後世ではラブ人間が"おとなになんかならなくていいのに"で同じこと言ってます。

 

 

4. I Me Mine

 

毎回恒例のジョージが自己主張の強い人間を皮肉った曲。

そろそろジョージがかわいそうに、いや、かわいくみえてきた。

ジョージ曲らしくイントロの泣きのギターはかっこいいし、テンポチェンジもかっこいいし、曲は好きです。

 

 

5. Dig it

 

インタールード的なちょっとふざけた曲。Dig って表現好きやな。

調べたら Dig it = Like it って感じで、あまりシモっぽい意味はなさそう。

最後の裏声はいかにもポールっぽいけどジョンのものらしい。

ここからの Let it be は落差がすごいです。

ちなみにDig a Pony でもローリングストーンズ皮肉ってるけどこの曲でも登場します。

 

 

6. Let it Be

 

言わずと知れた名曲。ずっとジョンの曲だと思い込んでたけどポールの曲だったんだ。

(昔のレビューで間違ったこと書いちゃった。

ボーカルの綺麗なメロディーとピアノ、当時のビートルズの荒んだ状況に対して、夢に出てきた母親からLet it be と言われたというエピソードまで

完全にポールのそれでした。

 

 

 

記事的にも一旦ひげ面のポールで休憩。

 


The Beatles "Let It Be" Take 23

 

 

 

 

7. Maggie Mae

 

Let it Be みたいなしっとりした曲の後はこういうおどけた曲がいいですね。

これも曲というか40秒で終わっちゃうんだけど。

Dig it も含めこのアルバムはテンポの良さがあっていいですね。

 

 

8. I've Got a Feeling

 

ポールのボーカルが黒人みたいでかっこいい。ほんといろんな歌い方する。

歌詞はまたジョンのヨーコへのラブソングだと思うんだけど。

曲も演奏もファンキーでかっこいい。

ラブソングをここまでかっこよく仕上げられるようになったことに彼らの成長を感じることができます。

 

 

9. One After 909

 

ジョンが17歳のときに書いた曲らしい。

確かに、シンプルな構成にシンプルな演奏だけど、

しかしもはやビートルズは歴戦の猛者、小洒落たリードギターやオルガンが効いてて

かっこいいロックンロールに仕上がってしまっています。

 

 

10. The Long and Winding Road

 

出だしからピアノ+オケ+ボーカルでポールのお家芸感がすごい。

いい曲だし好きなんだけど Yesterday 的なお涙頂戴曲に若干食傷気味。

この曲はこのアルバムより Abbey Road が似合う曲ですね。

恋愛っぽい歌詞だけどビートルズのこと歌ってるよね?

 

 

11. For You Blue

 

ヘンテコなギターサウンドが特徴的なジョージのブルース曲。

こういうのカントリーブルースっていうらしい。

ほんとジョージって皮肉か女の歌しか(ry

何も知らないでこのアルバム聴いてた時の方が好きだった曲かもしれない。

 

 

12. Get Back

 

かっこいいロックなポール曲。

Get Back(帰れ)って言ってるのに、ビートルズの他のメンバーに帰って来いっていう

メッセージが込められてるとかいないとか。

間奏のキーボードかっこいいんだよね。オケとかピアノもそうだけどビートルズっていろんな人の助けがあって(ry

 

 

 

12曲聴き終えて、身ぐるみを剥がしたあるがままの彼らを"いいなあ"と感じ入ることができます。多分

でも実は個人的には Abbey Road のほうが集大成感がすごいので最後のレビューを乞うご期待ということで。

 

 


THE BEATLES~ GET BACK ~Rooftop Performance 69' Split Screen[HQ]

 

 

The BEATLES ( White Album ) Disc 2 / The Beatles ー みんな好き勝手やりすぎてビートルズ愛がないと聴けない上級者向けのアルバム

 

後半13曲のレビューです。合計30曲、疲れました。

 

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1. Birthday

 

聴き覚えのあるノリノリなイントロのギターリフに、どっかに元ネタがある曲かな?と、調べてしまいました。が、志村けんのバカ殿で使われてたみたいですね。

ポールが新しいバースデイソングにしようと意気込んで作った曲らしい。

Disc 1 と同様1曲目がノリノリなロックンロールなところがホワイトアルバムのいいところだと感じています。

 

 

2. Yer Blues

 

1曲目でハッピーバースデイいうてたのに、寂しい、死にたい、っていうジョンの曲。

久しぶりにジョンらしさ全開でかっこいい。個人的には好きです。イタいセリフもジョンがしわがれた声で歌うと良いですね。

歌詞はインドでの失望とオノ・ヨーコへのラブソングということらしい。

 

 

3. Mother Nature's Son

 

ポールが他のメンバーが帰った後にこっそりつくったアコースティックナンバー

今でもソロ活動が活発なことからも、一人で好きなことがやりたいんだなっていうのが窺えます。

自然に囲まれて歌うを歌う、文字通り牧歌的な内容な曲。Disc 1 の Blackbird と対になっている印象です。

 

 

4. Everybody's Got Something to Hide Except Me And My Monkey

 

タイトルが長い。My Monkey って下ネタかと思いきや 猿=日本人=オノ・ヨーコ のことらしい。またオノ・ヨーコへの曲ですよ。

カモンカモン連呼するジョンがかっこいい。ジョンはサイケからロックへ回帰しましたがお似合いですよね。

 

 

5. Sexy Sadie

 

ジョンが当時傾倒していた教祖マハリシに失望し、彼をセクシーな女性に見立てて批判した曲。

妖しく悲しい雰囲気の曲。本当に失恋の歌みたい。

マハリシに失望してつくった曲も多いですね。もしかしたら宗教家も美人局も同じようなことをしているのかもしれない。

 

 

6. Helter Skelter

 

激しい曲。ポールがこれまでで一番ハードな曲を作ろうということでつくったらしい。後の HR / HM 界隈にもかなり影響を与えたそう。

ポールボーカルのシャウトとかギターサウンドとかかなり重たいんだけど、リンゴのスネアの音が相変わらずポスって感じでかわいい。

フェードアウトとフェードインを2回繰り返した後、指にマメができた!とシャウトするリンゴがかわいい。

 

 

7. Long, Long, Long 

 

ジョージのラブソング。相変わらずストレートな内容。以前より綺麗なメロディーを歌えるようになった。ジョージのことになると批評したくなってしまう。

最後にインドみがかったサイケっぽい要素が入るのも相変わらず。

リンゴのドラムが Helter Skelter よりヘビーなのはなんでなんだぜ??

 

 

8. Revolution1

 

シングルやベストに収録されている Revolution のテンポが遅いバージョン。

テンポが遅すぎて演奏をこなしきれてない印象。通常バージョンの方が好きです。

この記事の最後に Revolution のライブ映像を貼っておきます。

 

 

9. Honey Pie

 

ポールがピアノを弾き、ジョージがベースを弾いている、ポールの物語風の曲。

Mother Nature's Son もなんですけどポールおっさんくさい曲好きですよね。

Yesterday とか Blackbird とかハマると良いんですけど。

Disc 1 の Wild Honey Pie とはあまり関係なさそうです。

 

 

10. Savoy Truffle

 

Savoy Truffle というフランス産のキノコを食べたら他のお菓子は食べられなくなっちゃうという、ジョージにしては珍しくかわいい歌詞の曲。

曲調もボーカルもかわいらしいんだけど、ギターサウンドにはこだわってるのかかっこいい。

ジョージのイメージって皮肉屋とインドだったけど、少し可愛げがあって好感が持てるようになったかも。奥さんも可愛い金髪美女だし。

 

 

11. Cry Baby Cry

 

誰も赤ちゃんの泣き声には敵わないというジョンの曲。

個人的にはジョンのオギャりが漏れ出ちゃってる気がしてます。

ラストで、次の曲か?ってくらい曲調が変わって、”僕を元いた場所に連れて行って”、って歌うところがあるんですが、そこがなんとも切ない歌い方で良いです。

もしかしたらインドの瞑想修行に嫌になっちゃったジョンの心の声かもしれませんが。

 

 

12. Revolution 9

 

ジョンの8分22秒にわたる前衛的音楽作品。ピアノやSEや人の声が、ごちゃごちゃにミックスされています。絵画的といえばそうかもしれないけど。

12曲目にしてこの曲をまともに聴こうとするのはあまりにヘビー。ビートルズ愛が足りないと聴けない。

こういう曲をアルバムに収録したバンドって前例がないんですかね?ピンクフロイドも一応バンドサウンドな気がする。

 

 

13. Good Night

 

訳の分からない Revolution 9 を聴かされた後に待っていたのは、これはビートルズのアルバムか??と思うほど訳が分からないくらいきれいなオーケストラの曲。

ジョンが息子のジュリアンに向けてつくった子守唄らしいんですが、豪華すぎる。

Roll Over Beethoven とかカバーしてたけど、ビートルズのみんなってなんだかんだこういうオーケストラの曲とか好きそうなんだよな。

自分もこの曲好きです。ホワイトアルバム疲れが一気に癒されます。

 

 

 

 

 

 

30曲レビューして分かりましたが、ホワイトアルバムビートルズ上級者向けです。

インド瞑想修行での疲れなのかインスピレーションなのかわからないアイディアや、メンバーの分裂、仲違いがアルバムににじみ出ています。

各メンバーやバンドに対するビートルズ愛を十分育んだうえお聴きください。

 

 

 

 


The Beatles - Revolution

 

 

 

The BEATLES ( White Album ) Disc 1 / The Beatles ー ジャケットよろしくシンプルに、けど各人の個性が色濃く出ちゃってるアルバム

 

曲数多いしみんな一人で曲作りすぎじゃね。

 

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これまでのように実験的な試みをすることがなくなり

歌詞、演奏、雰囲気、どれをとっても洗練されているのは間違いないんですが

アルバムを通しで聴いてなんか疲れてしまう。

意外とまとまりのない仕上がりになっています。

 

このアルバムを発表する前、彼らはインドに瞑想修行に行っており、

その時に書きだめた曲が多く収録されているようです。

よっぽど瞑想大変だったんだろうな、特にジョンとか、向いてない。

瞑想のフラストレーションが反映されているのがわかります。

 

ちなみにぼくもインドひとり旅後、一年ほど瞑想しておりました。

1日10分とかだったんですが、修行は絶対できない。

 

 

 

 

1. Back In the U.S.S.R

 

久しぶりに1曲目からテンションの上がるロックンロールナンバー

U.S.S.Rとはソ連のことです。

真っ白なジャケットから、昔のビートルズが帰ってきた!と思わせてくれます。

ポールボーカルなんですが、なんとなく雰囲気違う気がする。

 

タイトルはチャックベリーの Back in the USA のパクリで、歌詞やコーラスは Beach Boys の Califolnia Girls のパロディだそうです。

言われてみるとコーラスのビーチ・ボーイズ感がすごいです。

 

 この曲、実はリンゴがメンバーと喧嘩してポールがドラムを叩いているそう。

その時のリンゴのセリフ

「3人は仲良くていいよな」

…かわいそう。

ポールドラム全然上手いんですが、スネアの位置が後ろめで

よく言えば気持ちいい、悪く言えばため気味でノリが出ないドラミングですね。

このドラムは他の人も叩けそうですが、リンゴのタイム感って独特で真似するの難しそう。

 

 

2. Deep Prudence

 

ビートルズと共に瞑想修行に行った、女優ミアファーローの妹が瞑想にのめりこんでしまって、外に出てこようよと呼びかける歌らしい。

それを知らずに聞けば、内気な女の子を優しく外に連れ出そうとしているジョンの素敵な曲。歌詞も曲も好きです。

 

 

3. Glass Onion

 

ビートルズのこれまでの楽曲がたくさん登場するファンには楽しい曲。

妖しい雰囲気でサイケみがあるジョンの曲です。

 

Glass Onion ガラスの玉ねぎってなんぞ??

って感じなんですが、Glass on your own を語幹はそのままに別の言葉で置き換えた説があるらしいです。

このブログも調べ物の転載ばっかりで、自分の言葉で書かなくなってきてるなあああ

 

 

4. Ob-La-Di, Ob-La-Da

 

ポールらしい愉快な有名曲。ぼくは小学生の時にピアノで弾きました。

そのイントロのピアノがまさかジョンがトランス状態でやけになって弾いたものだったとは。

 

Ob-La-Di, Ob-La-Da は、ナイジェリア人のコンガ奏者ジミー・スコットの口癖(造語)で意味は特に無いらしいです。

後に著作権問題にもなってるらしい。

積年の疑問は、解なしが正解だったとは。

 

 

5. Wild Honey Pie

 

イントロの不思議な雰囲気でこれジョージ曲だわと思ったんですが、ポールの曲。

インタールード的なポジションで、遊びで作ったため本来アルバムに入れる予定はなかったそう。

 

ハニーパイってひびき、なんとなくエッチな感じを想像しちゃいますよね。

ちなみに英語の Pie におっぱいの意味はありません。

 

 

6. The Continuing Story of Bungalow Bill

 

好きな曲。ポップ×狂気 とか 子供っぽさ×サイケ みたいな感じ好きなんだよな。

みんなで歌うのとか、小さい女の子のボーカル入れてるとことかも好きだ〜

って書こうとしたらそのボーカル、オノ・ヨーコだったとは。声幼すぎだろ。

 

サビと、Aメロと歌詞の対比がおもしろいです。

物語風の歌詞はポールの十八番ですが、珍しくジョンが皮肉を込めて物語風の歌詞を書いています。

 

 

7. While My guitar Gently Weeps

 

この曲ベストにも入ってて有名なんですが、今までそんな好きじゃなかったんですよね。さらっと聴き流しちゃう

ジョージの曲で、歌詞もジョージらしいです。

確かに曲としてのクオリティは格段に良くなってると思います。

 

しかし、改めてこの曲を聴いて、

ギターがすごい。まじですすり泣いてる。

実はこれジョージと仲良しなエリッククラプトンが弾いてるらしいんですよね。

ちなみにどれくらい仲が良いかというと

どちらも同じ女性と結婚しています

(どちらも破局しています

 

そういうことも踏まえて今後この曲を聴きたいですね。?

 

 

8. Happiness Is a Warm Gun

 

一聴して、この曲はタダ事じゃない感というか、

ジョンの気持ちや気合が入ってるのがわかります。

構成や演奏、ボーカル、歌詞全てが凝ってる。

ちゃんと聴くのにエネルギーがいります。

 

幸せは他者の犠牲の上に成り立っている、発射直後の銃みたいな刹那的なもの、と皮肉っています。インドで瞑想修行した反動ですか

その他、歌詞には多く隠語や猥語があるみたいなので Wiki を見てみてください。

 

 

9. Martha My Dear

 

Yesterday, Elenoar Ligby のようなポールのソロ曲。

良く言えばまとまりの良い曲、悪く言えばまとまっちゃってる曲。

 

10. I'm So Tired 

 

ジョンの瞑想疲れを、ボーカルや演奏全体で感じることのできる曲。

ジョンは瞑想すればするほど邪念が深まっていますね。

 

 

11. Blackbird

 

ここでポールがかましてきましたね。ポール名曲生み出しすぎ。

ブラックバードってワードと、アコギの綺麗な指引きがハマっています。

メロディーメイカーってだけじゃなかったのね。

ぼくもコピーするくらいには大好きな曲です。

 


The Beatles - Blackbird (1968)

 

 

12. Piggies

 

冒頭からハープシコードでFF感がすごい。ジョージの曲。

人間を Piggies(ブタ) に見立てて、高級感たっぷりな演奏の中、豚の鳴き声を入れて皮肉った曲。最後にオペラ座の怪人みたいな音が入るのが印象的。

 

それにしてもジョージは皮肉を言うのが本当に大好きですね。

 

 

13. Rocky Raccoon

 

ポールのフォークソング風の西部劇を題材にしたと言う曲。

ロッキーラクーンが恋敵を討ちに出かけたら先に撃たれてしまうところで流れる、ジョージマーティン先輩のピアノソロが楽しい。

この曲はピアノソロが楽しい。そこに尽きる。

 

 

14. Don't Pass Me By

 

はじめてリンゴが1から全部作り上げたというカントリーソング。

リンゴのボーカルって本当にのどかで優しくて素敵ですね。

冒頭の I listen for から好きだわ。

 

 

15. Why Don't We Do It In the Road?

 

なんで道端でやらないんだ?っていうしょうもない感じのポール曲。

ポール歌い方変えるから、こんなボーカリストいたっけ?って思ってしまいました。

 

 

16. I Will

 

またまたポールのフォークソング

後の奥さんのことを歌ったはじめての歌らしい。

歌詞中では見かけただけで名前も知らないって言ってるけどホントかな?

きれいなボーカルで歌詞も素敵なんだけど、自分もWhite Album も疲れてきた気が

 

 

17. Julia

 

1枚目のラストを飾るのはジョンの弾き語り。これまで壮大にやってたのに珍しい。

なんだかんだポールの弾き語りより、ジョンの弾き語りの方が好きかな。

 

タイトルの Julia はジョンの母親で、歌詞中にはオノ・ヨーコも登場して、オノ・ヨーコを母親のイメージと重ねて歌っているラブソングらしい。

息子もジュリアンレノンだけどそれも母親からきてるのかな?

ジョンの魂でもマザーーー!って叫んでるし、生い立ちを考えるとかわいそうだけど、母親を求めてしまう運命にあったのかもしれないですね。

 

そんなジョンの運命が詰まったような切ない曲となっております。

 

 

 

 

 

これで半分か。前半11曲くらいでよかったんじゃないか。

彼らのエゴにやられて息切れしたレビューでした。

また、後半に続きます。

 

Magical Mystery Tour / The Beatles ー サイケな前半と名曲揃いの後半でワクワクするアルバム

 

これまでのアルバムで一番好きかも。

 

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世間的に評価の高いリボルバーやサージェントは

彼らの音楽性の成長や、これまでにない実験的な試みも含めて評価されていると思うんです。

なので、かっこいいんだけど少しギラギラしててまとまりがなく、

すげえとは思うけどすげえ好きかと言われればちょっと違うようなアルバムなんです。

 

その点今作マジカルミステリーツアーは、ジャンルとしてはサイケに分類されるんだろうけど

Tomorrow Never Knows とか A Day In the Life のような高カロリー曲がなく、(インド曲もない

彼らのエゴが削ぎ落とされたような感じで、洗練されて聴きやすいです。

 

個人的にふわふわしてる系のジャンルが好きなのでこういう評価になりました。

では、マジカルミステリーツアー レビューのはじまりはじまり〜…

 

 

 

1. Magical Mystery Tour

 

どこかに遠くへ連れて行ってくれそうなツアーの始まりを告げる曲。

このアルバムってそういうコンセプトアルバムなのかな?

ちょっと違う気もしますが、そう捉えたほうが楽しいですね。

 

エフェクターの効いたコーラスとポールのボーカルがいい感じです。

テンポが変わるところとか、最後のピアノが好き、ツアーが先へ進んでいく感が出てます。

 

 

2. The Fool On the Hill

 

レビューすると歌詞を読むきっかけになっていいですね。

ピアノとフルート印象的なこの曲ですが、ガリレオが地動説を否定されたことがモチーフになっているようです。

美しくて儚いような物語風なパターン、完全にポールの十八番に入ってる。

 

 

3. Flying

 

ビートルズ初のインスト曲で初のインタールード的な試み。

個人的にサビのオルガンのメロディーが懐かしのゲーム音楽的な印象。

牧歌的だけどサイケでフライングってタイトルが似合ってます。

 

 

4. Blue Jay Way

 

今作のジョージ曲はインドではなくなっています。

インドじゃなくなった分、ボーカルやドラムにまでがっつりエフェクトが掛かっていて

サイケな仕上がりな曲。

待ち合わせの時間になっても来ない友人へのイライラを歌にしていて、歌詞は久しぶりにジョージ節が炸裂しています。

アルバムの雰囲気の沿っていて妖しげな感じでいいんじゃないかと思います。

 

 

5. Your Mother Should Know

 

君のお母さんなら知ってるだろう、という訳。(知るべき、ではない

めずらしくシンプルな演奏とメロディーな曲。

 

現代でも第二のはっぴいえんどnever young beach などをはじめ、mono no aware などオールド回帰っぽい流れがありますが

ただでさえ50年前に出たアルバム内での、オールド回帰な曲です。

昔の良さの中に、さらに昔の良さを感じることのできる、これまた不思議な雰囲気の曲

 

 

6. I Am the Walrus

 

ジョンが当時傾倒していたらしいハレクリシュナと(インドの宗教団体

"鏡の国のアリス"の"セイウチと大工"、"ハンプティダンプティ"の組み合わせから生まれた不思議な曲。歌詞がカオス。

でもこういう変な曲ってなんだかんだみんな好きなんですよね。ぼくも好きです。

ネットでは怖くて聴けないなんて意見もありました。

確かに最後とか、Good Morning Good Morning のラストみたいなことやってますね。

 

 

 

 

これ書きながら調べていてわかったんですが、Magical Mystery Tour って本来6曲で、後の5曲はシングルの付け足しなんですね。

ある意味 Tomorrow Never Knows や A Day In the Life と同じようなラストの雰囲気がある曲です。

 

この記事の頭で Magical Mystery Tour べた褒めしましたが、さすがにここまでの6曲だとサイケ色が強すぎてしんどいかも。

ここからのシングル5曲も含めて、大好きなアルバム、とします。笑

 

 

〜小休止として 映画 Magical Mystery Tour の Trailer を〜

 


The Beatles - Magical Mystery Tour (Trailer)

 

 

 

 

7. Hello, Goodbye

 

あまのじゃくな気持ちをシンプルな歌詞とポップな曲調に落とし込んだ名曲。

歌詞をちゃんと読むまで、こんにちはしてさようならするだけの曲だと思ってました。

また、これまでのアイドル色の強いビートルズやファンとの決別との解釈も。

 

ジョンっぽい歌詞ですがポールの曲みたいですね。

こういう楽しいけど寂しげな曲いいですよね。ラストのアドリブ部分も好きです。

 

 

8. Strawberry Fields Forever

 

好きな曲です。曲名がいいですよね。

でも、Strawberry Fields って実在した(ジョンは否定してる)戦争孤児院らしいです。

 

歌詞には様々な解釈があるみたいですが、ジョンもこの頃インド哲学にはまっていたそうだし、There's a Place の進化系、インド版みたいな解釈だと思っています。

住む世界が違うとか、色即是空みたいな感じですかね??

歌詞がインド的なので、ジョージいい仕事してる気がする。

あとはリンゴのドラムも印象的です。

 

 

9. Penny Lane

 

”あの頃ペニーレインと”っていうバンドマンの恋愛映画があるからペニーレインって女の子のことだと思ってました。(栃木県にペニーレインってパン屋さんもあるよ。

リヴァプールのペニーレイン通りの歌らしいです。

こういう固有名詞って不思議とパワーワードになりがちですよね。

 

歌詞が少しインドくさいなと思ったら、ポールがストロベリーフィールズに触発されて作った曲なそう。

前曲と対照的に、曲の雰囲気は明るくていいですね。

 

 

10. Baby You're a Rich Man

 

皮肉全開な曲。オーボエの音と裏声で歌うAメロ部分がきれい。

有名曲にはさまれててあんまり入って来ない…。

この頃亡くなってしまったブライアンエプスタインに向けられた、という解釈もあるそうです。

 

 

11. All You Need Is Love

 

みんな知ってる名曲。

それもそのはず、

世界宇宙中継で使用するために、世界中の誰が聴いてもわかりやすいテーマの曲、という注文で作られた曲らしい。

同じような内容は The Word で一度やってるしね。

それっぽい歌詞はそれっぽく歌わないと名曲にはなり得ないのですかね。

バックのオーケストラやラストが素敵です。エンディングにふさわしい。

 

 

 

 

歌詞を読み込みながら通しで聴いてみて

前半のサイケな6曲と、後半のシングルの5曲で、上手く調和がとれているアルバムだなと感じました。

今回がビートルズとして9作目のアルバムになるわけですが

1作目の Please Please Me からここに来るまで4年半しかかかっていないのだから驚きです。

まるでマジカルミステリーツアーですわ、と、何上手いこと言ってんねん風に終わりです。

 

 

最後は、元祖MVと呼ばれるビートルズが、当時歌い姿と関係ない映像を使うのは珍しかったらしい、ストロベリーフィールズフォーエバーで

 

 

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Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band / The Beatles ー 音楽的に優れているというより、めちゃくちゃパワーが強いアルバム

 

ジャケットが物語っていますね。

 

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これまでも実験的な試みを多くしてきたビートルズですが、

ライブ活動を停止したこともあり、このアルバムは桁違いに試みています。

 

まず前提としてビートルズではなく、サージェントペッパーズロンリーハーツクラブバンドだよ、っていう。

彼ら程のモンスターバンドならではの演出に始まります。

コンセプトアルバムって概念がこのアルバムから生まれたというのは有名な話ですね。

 

 

これまで弦楽器や金管楽器が、特にポールの作品においては多く、登場していましたが

今回はオーケストラがフル稼働しています。もちろん要所要所でも使われています。

さらには、曲間のつなぎの工夫がなされ、劇場音楽のような曲も登場しています。

 

もうとにかく出せるだけのアイデアを詰め込んだぜと、

星野源も顔負けの内容となっております。

 

 

 

 

1. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

 

ああ、なんか始まるんだな、っていうのが伝わる1曲目。

曲としてどうって感じでは語れないですが、ギターの音がかっこいいです。

アルバムを重ねるごとにギターサウンドもリフもかっこよくなってる気がする。

 

 

2. With a Little Help From My Friends

 

ぼくはリンゴの人柄込みでリンゴボーカルが大好きなんですが、

ブログを書くにあたり、改めて歌詞を読んでこの曲がもっと好きになりました。

タイトルの通り、友達の助けが少しあれば、っていう曲です。

歌詞はポールが書いています。

 

 

3. Lucy in the Sky With Diamonds

 

すごい好きな曲です。

タイトルもそうですが、マーマレードスカイとかマシュマロパイとかカレイドスコープアイとか、どうやったらそんな言葉選びできるんだ、って思ってたんですが

調べたら、ジョンレノンの息子のジュリアンレノンが、ルーシーはダイヤを持って空の上って発言をしたり、息子の絵からインスピレーションを得たようですね。

 

Aメロとサビが、2拍3連で切り替わってるのも面白いですし

歌詞もあいまって絵本の読み聞かせをしているみたいですね。

この曲は当てはまるのかわかりませんが、

サイケっぽさと子供っぽさって通じるところがあるような気がします。

チャーリーとチョコレート工場の動画に合わせているのを見つけたんですが

そういう感じ。

 

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4. Getting Better

 

ポールらしくベースが2オクターブ上がり下がりするのが印象的。

ジョージ、3曲目のLucy はわかるけど、ここでも Tanpura 使うんかい。

だんだん良くなっていきそうな気持ちになる曲です。(小並)

 

 

5. Fixing a Hole

 

今までハープシコードの不思議な音色と、Fixing a Hole っていう響きが好きな曲だったんだけど、歌詞をちゃんと読んで内容に少しがっかりしてしまった。

もっと星新一的な世界観の曲だと思ってたよ。

 

 

6. She's Leaving Home

 

イントロのハープから素敵な曲。

少女の家でという繊細なテーマを、弦楽器でドラマチックに表現しています。

この曲は歌詞を読んでさらに好きなりました。こういう物語風の曲は絶対歌詞読んだ方がいい。

こういうことやらせるとポールはホントに素敵な曲を作るなあとまた感心しました。

 

 

7. Being For the Benefit of Mr. Kite!

 

めずらしくジョンが物語風のサーカスの曲を書いた作品。

架空の劇団、ヘンダーソン座のカイト氏の曲。

間奏の劇場の臨場感が凄まじく、個人的にはバンジョーとカズーイを思い出しました。誰かわかって

 

 

8. Within You Without You

 

ジョージよ、なぜまたガチインドの曲を作ったのか。

相変わらず参加しない他のメンバー。

Love You To と違い、ラブソング要素を排して、純粋にインドサウンドインド哲学な内容に仕上がっています。

All You Need Is Love とか Across The Universe とか Let It Be とかまあそんな言ってること変わらないのに、なんか敬遠したくなる気持ちになるのはなぜなんでしょう。

 

ジョージ、インド音楽の師匠にはこんなのインド音楽じゃないと言われてしまったらしいです。かわいそう。

 

 

9. When I'm Sixty-Four

 

ポールらしいのどかな曲。ディズニーアニメみたいで好きです。

ぼくが64歳になっても仲良く老後を満喫してくれるかい?って歌詞の内容なんだけど

ポールよ、あなたは76になった今も来日してオナニーの話するし、ソロ作品15作目のアルバムを発表しているぞ…。

 

 

10. Lovely Rita

 

ラブリーリタって誰やねんって思ってましたが、

Lovely Rita , meter maid って駐車違反取締りの婦人警官らしいです。

そういうところで恋しちゃうというか、一目惚れすることってありますよね。

 

 

11. Good Mornng Good Morning

 

ジョンがケロッグのTVCMで Good Morning Good Morning と言ってるのを曲にしちゃったらしい。

ニワトリの鳴き声と管楽器と Good Morning で始まり、朝聴かされたら絶対機嫌悪くなるようなやかましい感じの曲。

最終的に動物の鳴き声も、犬猫馬やらなんやら色々出てきます。

I'm Only Sleeping みたいな曲のほうが好きです。

 

 

12. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)

 

ああ、なんか終わったんだな、っていうのが伝わる1曲目のリプライズ。

1曲目より大団円感をかもして来てます。

コンセプトアルバムでこういうことやるバンドが出てくるようになったらしい。

 

 

13. A Day In the Life

 

スケールもクオリティも一線を画すこの曲。

ポールばかり目立ってたけど、久しぶりにジョンの良さが出てる曲だと思う。

ジョンが新聞記事で目にしたことを歌い、間にポールが日常について歌っています。

テーマも議員の交通事故のニュースだったり戦争映画だったり日常だったり、さらにはドラッグ、アルバートホールと4000個の穴と、立体感がすごい。

また間奏のオーケストラが異常。40人で一番低い音から一番高い音まで音程をかぶせずに出して、それを4つ重ねているので、合計160人分の迫力。ふつうに怖い。

曲が終わってしばらくしてから流れるモスキート音のような高音と、会話の逆再生の繰り返しもあり、曲を聴いた後不思議な気持ちになります。映画のエンドロールを見終えた時のような。

 

 

 

 

アルバムを通じて、コンセプトとかイメージとか雰囲気に寄っていて

音楽的であるとか、メロディーが良いとか、ロックでかっこいい

ということがあまりなかった印象です。通しで聴くと結構疲れます。

 

彼らの実験的な試みの頂点であり、投入したエネルギーは計り知れませんし

ジャケットよろしく、カラフルで映画のようなこのアルバム、ぜひ聴いて観てください

 

最後は A Day In the Life で。

 

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Revolver / The Beatles ー 闇堕ちしかけた前作から本気出してきた、音楽的成長が目覚ましい傑作

 

前作の Rubber Soul は、ビートルズ中期の1枚目とされ、評価されている作品ですが

初期の雰囲気も残っていると思うし、良い曲がことごとく暗いので少し気が滅入ります。

 

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リボルバーはすごい。

In My Life とか The Word とかしか救いのなかった前作から

闇と光のバランスよく、実験的であり、彼らの持つ良さもあり、

楽器のレベルが上がってるのか、録音技術が上がってるのか、

どの曲も心地よく聴けて、心から良いアルバムだと思えます。

ジャケットのデザインもいいですよね。

 

 

 

1. Taxman

 

ジョージの曲。最初のカウントがジョンだからジョンの曲だと思ってたよ。

これまでのレビューではジョージのこと小馬鹿にしかして来なかったんですが

Taxman は良い。

歌詞はやっぱり皮肉っぽいですがいい感じに皮肉が効いてる歌。

 

これまでポールのベースに触れたこともなかったんですが

Taxman のベースは良い。

ドラムとギターとの掛け合いが楽しいし、難しそうなフレーズ弾いてるとこあるよね

あと間奏のギターソロのインドみがすごいです。

 

  

2. Eleanor Rigby

 

めちゃくちゃ好きな曲。もはや芸術。

我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか って感じ。

 

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あんまりここがこうで良いとかは言えませんが好きです。

これまでのレビューの通り、ポールよりジョン派なのですが、

Yesterday しかりこの曲は素直にポールすげえかっこいいって思います。

 

 

Yellow Submarine のアニメ映画中の映像も良いのでぜひみてください。

 


The Beatles - Eleanor Rigby (From "Yellow Submarine")

 

 

また個人的なエピソードをば…

学生時代、ビートルズが好きな女の子と少し良い感じになっていたとき

その子の誕生日に Yellow Submarine のアニメ映画を

ニコニコ動画に10分刻みになっていたものをまとめて編集してプレゼントしたんですけど

 

ちょっと気持ち悪かったですね、うまくいきませんでした。

 

 

3. I'm Only Sleeping

 

これも好きな曲。気持ちめっちゃわかる。あと眠くなる。

間あいだのポールのベースがかっこいい。このアルバムからベースすごい良い仕事してない?これまで気付かなかっただけかな。

ギター逆再生のトリップ感すごいですよね。そしてインドっぽい。

ジョージのギターわざわざ元の譜面を逆から弾いて逆再生してるらしいです。

 

 

4. Love You To

 

インド出落ちのジョージ曲。ジョージのやったろ感がすごい。

曲の雰囲気からは意外にも、歌詞はインド×ラブソングなんです。

インドにラブソングをかけてしまうあたりがジョージらしい。

インドっていう感想しか浮かびません。

 

ちなみにぼくもインドへ行ったときに1日シタールを習いました。

 

 

5. Here, There and Everywhere

 

ポールのラブバラード。好きです。

歌詞がとても素敵な歌。初期のビートルズに聴かせてあげたい。

歌詞と同じくらいメロディーもコーラスもきれいな曲です。

ポールすごい。

 

 

6. Yellow Submarine

 

この曲きっとみんな好きですよね。ぼくも好きです。

こういう曲が作れるようになったのって成長したんだなぁ、と勝手に思ってます。

波の音とか、間奏の小芝居、みんなで歌うサビとか全部いいなぁ。 

 

 

7. She Said She Said

 

やっとジョンらしい曲がきた。ドラッグソングとして有名らしいです。

ジョンのオルガンがトリップしています。

 

 

8. Good Day Sunshine

 

これまでのビートルズで、こんなにのどかで明るい曲があったでしょうか。

前作の Rubber Soul との違いを感じます。

ポール以前太陽追っかける歌作ってましたからね。

 

 

9. And Your Bird Can Sing

 

ギターリフが印象的な、これもジョンらしい曲。

なんとなく7曲目とセットな印象。

 

 

10. For No One

 

失恋のポール曲。

第3者目線の歌詞で、流した涙を For No One と歌っているのが余計に悲しい。

ピアノとボーカル、途中のホルン、終わり方がどれも美しい。

このアルバムポール無双してますね。いい曲が揃ってます。

 

 

11. Doctor Robert

 

ドクターロバートがドラッグを処方してくれる歌。

Well , well , well ,well 〜 のところがオルガンで完全にトリップしてる。

そこ以外は、こういうなんの変哲も無いロック曲久しぶりだな〜という感想。

 

 

12. I Want To Tell You

 

ここでやっとジョージらしい曲が出ました。

Taxman はかっこいい曲に仕上がってるし、Love You To めっちゃインドだし

ジョージどうした?と思ったら、初期っぽい曲ですね。

演奏自体はレベルアップしています。

 

 

13. Got to Get You Into My Life

 

出だしから金管楽器が印象的な、アップテンポなロックのポール曲。

In My Life と違って歌詞は中途半端。ポールのお茶目なところが出ちゃってる。

 

 

14. Tomorrow Never Knows

 

めちゃくちゃサイケデリックなジョンの曲。最後にやらかしてくれました。

トリップしそうになる音がこれでもかと詰め込まれている。

ジョンの声にもエフェクトがかかってて頭が変な感じがする曲です。Across The Universe もこんな感じじゃなかったっけ?

しかも全編 C コードだけらしい。

 

歌詞はこれ、瞑想とかそっち系のやつですね。こういうこと書いてあるスピリチュアル系の書籍ってめっちゃたくさんある。

瞑想とドラッグってどこか共通するところがある気がします。

ちなみにぼくはインドに行った後1年ほど瞑想をしていました。恥ずかしい

 

 

 

 

1曲ずつ淡々と解説してしまいました。

あと最初の方に好きな曲が多くて失速した。

 

アルバムを通して

ポール曲素敵!ベースもいい感じになってる!

ジョンはドラッグ、ジョージはインド、って感じですね。

 

最後にリンゴボーカルの Yellow Submarine でハッピーに終わりです。

 

 


The Beatles - Yellow Submarine